化合物半導体評価
シリコンカーバイド(SiC)やガリウムナイトライド(GaN)などの化合物半導体は、
高度で使いやすいパワーデバイス・超高周波数デバイスなどの製造を可能にし、こうした新しい材料の半導体デバイス製品は電気自動車やハイブリッドカー
あるいは再生可能エネルギー源に関連するパワー管理・分配デバイスの間でますます普及していきます。
高品質のデバイス製造のために、組成や結晶欠陥・ドーパント濃度・電気・光学特性の定期的なモニタリングが必要です。
セミラボでは、
これらのニーズに答える複数のソリューションをご提供しています。
製品の多くは非接触・非破壊式の検査装置であり様々な状況でデバイスの特徴や性能に直接関連する物理特性を明らかにします。
フォトルミネッセンス測定とは
フォトルミネッセンス(PL)は、様々な材料の電子構造を非接触・非破壊で調べる分光測定法です。PLを使用すると、材料の様々なヘテロ構造(品質管理)や結晶構造の放出特性に関する情報を得ることができます。
PLは、電子状態や局在(欠陥)励起状態からの緩和中に発生するフォトン放出プロセスです。電荷キャリアは、Shockley-Read-Hall(SRH)と放射再結合が同時に行われることで再結合できます。放射再結合速度は電子と正孔の濃度の積に比例します。少数キャリア密度は欠陥と不純物で発生するSRH再結合によって減少するため、放射再結合は欠陥密度と不純物濃度に反比例します。放射再結合中に、フォトンが放出され、これをスペクトログラフで検出できます。これがフォトルミネッセンス(PL)信号です。
セミラボでは、DUVからNIRまでのスペクトル領域の化合物半導体(GaN、SiC、GaAs/InGaAs、GaP)の特性を評価できるスペクトルPLメトロロジーをご提供しています。当社のPLメトロロジー装置は、AlGaN合金のAI成分のモニタリング、GaN & GaAs材料のドーパント濃度の関数としてのPL波長依存性、エピ(Epi)SiC層の単層/多層積層欠陥のモニタリングをカバーしています。さらに、当社の中型~大型プラットフォームでは、PLと他のメトロロジー装置(たとえばラマン、分光エリプソメトリー(SE)、イメージング分光反射率計(iSR)など)とを組み合わせることができ、分光データと膜厚データを同じポイントで測定ができます。
非接触移動度測定 (キャリア移動度測定)とは
半導体デバイスの製造にとって、キャリア移動度は、とても重要なパラメーターになります。移動度のマッピング測定結果は、エピタキシャル成長装置(エピ炉)と歩留まりの最適化に有効にご使用頂けます。
Semilab(旧リハイトン社 Lehighton Electronics, Inc.)のLEI-1600シリーズは、非接触、非破壊でキャリアの移動度測定を行います。弊社で開発された独自のソフトウェアにより、従来のホール効果法による移動度測定結果と相関性の高い結果を短い時間で導き出します。 従来のホール効果測定に比べて大幅に時間短縮が可能です。
非接触シート抵抗測定 (Eddy current)とは
半導体デバイス製造プロセスにおいて、シート抵抗測定はとても重要な検査項目です。
シート抵抗マッピングデータは、エピタキシャル成長炉の最適化に用いられ歩留まりの向上に貢献します。
Semilab(旧リハイトン社 Lehighton Electronics, Inc.)の
シート抵抗測定装置LEI-1510シリーズは、非接触非破壊でシート測定の測定が可能です。
LEI-1510シリーズは、
化合物半導体の様々なアプリケーションに対応できるよう設計されており、
特にLEIテクノロジーによるシート抵抗マッピンググラフは高周波デバイスの分野において、
LEIマップとして幅広く認識されております。
結晶欠陥検査装置 EnVision
En-Vision(Enhanced Vision)では、転位欠陥、酸素析出物、積層欠陥などのウェハー内部の結晶欠陥を非接触・非破壊で測定・評価ができます。通常こうした欠陥は、光学的検査では可視化できません。En-Visionでは、ウェハー深さ方向の検出感度を大幅に向上させ、幅広い密度とアプリケーションをカバーすることで、表面近傍では確認ができない深さ方向の応力起因転位欠陥の検出感度を従来の手法(X-TEM/SECCOエッチング)よりも大幅に向上させています(100倍以上)。
EnVisionは、欠陥サイズ(15nm~サブミクロン)と密度(E6~E10/cm3)の両方でハイダイナミックレンジを提供します。
非接触CV測定とは
Semilab SDIのCn-CVシステムは、半導体デバイス・材料の製造プロセス管理と研究開発で使用される最新式で非接触・非破壊の電気メトロロジー装置です。この強力な測定手法では、非接触表面電位プローブ法を照射/非侵襲表面帯電と組み合わせて用いることで、半導体ウェハー、誘電体、界面の特性を示す幅広いパラメータを高精度で測定できる一方で、専用の検査試験装置を製作することに伴うコストと時間を節約できます。
非接触CVプロファイリングメトロロジーの主なアプリケーションは、デバイス製造中の誘電体のモニタリングです。ここで最も重要な機能であり、従来の電気的測定との差別化要因となるのは、事前準備が不要で非接触測定方式であることです。このため、MOSキャパシタの事前準備が不要となり、製造と研究開発の両方の環境で測定コストが削減され、データフィードバックが迅速に実行されます。
高抵抗率測定
Measurement technique of capacitance-based resistivity measurement
Capacitive metal electrode is positioned above the sample. The wafer is moved in XY direction by the stageThe wafer’s electrical properties:
容量プローブ
水銀CV測定
水銀CV測定装置MCVシステムでは、空気圧制御式の非破壊プローブ設計とウェハー表面での水銀接触により、コストのかかる金属・ポリ蒸着プロセスを不要にします。接触領域が非常に安定しており、少量の水銀を使うだけで再現性の高いCV・IV測定が可能であり、プロセス開発やプロセスモニタリングなどの用途に役立ちます。MCV法は、バルク/エピタキシャルと誘電層の両方の特性評価に有効です。