シート抵抗測定
シート抵抗(SHR)は、薄膜、ドープ半導体領域(PN接合)などの2次元層の抵抗です。SHRは、ドーピング濃度とジャンクション深さに左右され、拡散プロセスの特性評価に適しています。
動作の原理は、n+pまたはp+n層構造の光励起と、それから生じる表面電位のキャパシタンスプローブによるピックアップに基づいています。周波数は測定中に固定され、検出電位は材料のシート抵抗で決定されます。
この図のシート抵抗測定は、ジャンクション・フォトボルテージ(JPV)法に基づいています。断続LED光が、ジャンクションで分離されるキャリアを生成し、フォトボルテージを生み出します。電圧は励起スポットから横方向に拡散し、拡散距離はシート抵抗の低下に応じて増加します。拡散JPV信号(VinとVout)は2つのキャパシタンス電極で測定されます。シート抵抗RSは、上昇した光チョッピング周波数の信号比Vin/Voutから計算されます。
シート抵抗は、PN接合自体の特性を表します。
- シート抵抗が高すぎる場合、PN接合は、PV法で使用される拡散プロセスで確実に製造するには薄すぎます。
- シート抵抗が低すぎる場合、ドーピングが高濃度であることを意味し、この場合、エミッター層と表面の再結合が増えます。
- シート抵抗は、エミッター層と金属被覆間の接触に影響を与えます。
特徴
- インラインPVアプリケーション用の非接触・非破壊測定
- 準備が不要
- 被膜サンプル(リンガラス)に対応
- 全ウェハーを生産中に個別に測定可能
- 4PPと異なり、磨耗部品なし

CMS、CLS
CMS/CLSインライン装置では、PN接合の上層のシート抵抗(Rs)を非接触、準備なしで高速に測定でき、従来の接触式の4探針プローブ法の機能を拡張できます。エミッターのシート抵抗は、高いVoc(低濃度ドーピング)と、金属被覆との良好な接触(高濃度ドーピング)を実現するよう最適化する必要があります。CMS/CLS装置は、PN接合を持つサンプル(拡散または注入ウェハー)を非接触・非破壊で高速に測定し、自動セル製造ラインのプロセス管理に役立ちます。
動作モードと構成:
- CLSは1つ~5つのセンサーを使ってStop and Goモードで動作
- CMSは1つ~3つのラインスキャンをOn the Flyモードで測定可能