分光エリプソメーターとは
半導体製造工程では、性能の向上と集積回路の高密度化/微細化が絶えず必要とされています。このようなニーズから、半導体製造プロセスの課題の解決を必要とする技術の発展が促されてきました。成功の鍵は、標準的な集積回路で使用されている幅広い材料の化学・機械・物理特性を理解することです。
µSE装置は、半導体製品ウェハー上の50µm未満の試験パッド内で薄膜膜厚と光学特性(屈折率N/消衰係数K)を測定するよう設計されています。こうしたパラメータを高精度かつ優れた再現性でデータを取得するために用いられている測定方式が、分光エリプソメトリーです。μSE装置では、最適化された分光エリプソメーター(SE)のアームと光学系を用いて、パターン認識機能によりSiウェハーのパターン中の微小Box内を狙い測定を行います。
エリプソメトリーでは、サンプルからの反射光のs偏光とp偏光の位相差Δを測定するため、光の強度変動から比較的影響を受けません。実際の測定データは、積層界面から多重反射される反射光の複雑な情報を表し、これに対して、光学解析モデルを作成する必要があります。測定解析結果は、解析モデルによるシミュレーションデータと実際の測定スペクトルへの多数の回帰プロセスにより取得されます。
SEによる標準的な回帰:
特徴
- ・非接触/非破壊の光学測定方式であり、対象表面上の非垂直入射による反射後に光の偏光状態の変化を測定
- ・サブナノメートルの層厚にも高感度を発揮
- ・非常に汎用的な手法であり、多層構造の特性を評価する多数のパラメータを提供(層厚、屈折率、吸収、細孔率など)
µSE、SE
屈折光学系をコンパクトに実現。短い光路を測定アームに内蔵(アライメントの人為的な誤差を削減)。アクティブ温度制御:安定化された環境がシステムの信頼性を向上。特許取得済みの独自の高輝度光源が驚きのSNRを実現。CCD検出器アレイを搭載(スペクトルを複数の波長で同時に取得)。